暗号資産(仮想通貨)取引所の残高を取得して見やすく表示してくれるツール(Googleスプレッドシート、GAS)

Last updated on :November 4th, 2023 at 10:27 pm

皆さん暗号資産の管理はどうしていますか?
種類も多く、変動も激しいので一体自分が今どれだけ持っているかを把握するのって難しいですよね。

私も数年前から家計簿をつけ始めたのですが、あまりにも種類が多く、
レートの変動が激しいので管理を放棄してしまっていました。。。。笑

資産管理アプリや会計アプリの中には取引所の暗号資産の情報を取得できるものもありますが、個人で使うには機能が多すぎて手軽に使えないのと、自分のアカウント情報が吸い取られるような気がしてなかなか手がでないと言う方も多いと思います。

今回はそんな悩みを解決すべく、GASと取引所のAPIを組み合わせて
取引所の暗号資産情報を手軽に取得できるツールを作ってみました。

  • 保有するコイン数が多く管理が大変。
  • レートの変動が激しく、計算が大変。
  • 逐一残高を取引所で確認してEXCELに打ち込むのは面倒くさい。
  • 暗号資産を保管している取引所が分散していてどこにいくら持っているのかが分からない。

こういった不満を抱えている方は是非読んでみて下さい。

得られるもの

一度ツールの設定を済ませてしまえば

  • 暗号資保有残高の一覧表
  • 通過別/取引所別の保有割合を示す円グラフ

を手軽に取得できるようになります。(定期自動取得も可能です)

出力例
※2023年11月現在、FTXJapanには対応しておりません。

この記事の対象となる方

  • 暗号資産の残高を手軽に管理したい方。
  • 暗号資産の残高確認の手間を省きたい方。
  • 暗号資産の保有残高を視覚的に把握したい方。
  • GASと取引所APIで暗号資産の残高管理アプリを作りたい方。

ツール(Crypto Balance Checker)の特徴

  • 日本国内の暗号資産取引所における現物資産の残高を手軽に知ることができるツールです。
  • 残高の即時取得・定期取得(例:毎月末、毎月1日、毎週月曜日等)が可能です。
  • 面倒なレートの取得・残高の日本円への換算も自動で行います。
  • 残高取得に必要なAPI情報はご自身の環境(Googleスプレッドシート拡張機能Apps Scriptのスクリプトプロパティ)に保存されますので、安心してご利用いただけます。
  • 取引所のAPI情報(APIKEY, APISECRET)を登録するだけですぐに利用可能です。
  • 対応取引所:bitFlyer, bitbank,Coincheck, GMO Coin

ツールを使用するにあたって準備するもの

  • Googleアカウント
    • Googleアカウントを持っていない場合はこちらから作成してください。
  • 暗号資産取引所の口座

ツールの使用方法

1.事前準備

下のボタンからcrypto_balance_checker(スプレッドシート)を開き、Googleドライブにコピーします。

ファイル>コピーを作成 からコピーを作成する

※別のスプレッドシートにコピーして使う場合は

シート”crypto” “input”と拡張機能>AppsScriptの”crypto_balance_checker.gs”

内全コードをコピーしてください。

以下の解説ではファイル>コピーを作成 からツールをコピーしたとして進めます。

2.暗号資産取引所からAPI情報を取得

暗号資産残高を取得したい取引所からAPIKEY, API Secretを取得します。
取引所毎のAPI情報の取得方法詳細については下記リンクをご参照ください。
※API Secretは取引所によってAPI Secret Key等複数の呼び方があります。
  適宜読み替えていただければと思います。

bitFlyer

bitbank

Coincheck

GMO Coin

例:bitFlyer でAPI情報を取得する

3.取得したAPI情報をシートに記入

取得したAPI情報を”input”シートの
残高を取得する取引所のAPIKEY, APISECRET列に記入します。

bitFlyerのAPIKEY,APISECRETを記入
※2023年11月現在FTXJapanには対応しておりません。

4.記入したAPI情報をスクリプトに読ませる

メニューバーの「拡張機能」>Apps Script をクリックし、
関数”setProperties”を実行します。
※初回実行時は承認を求められる場合があるので適宜承認します。

5.API情報がセットされているかの確認

AppsScript左ペインの歯車ボタンをクリックし、
先程”input”シートに記入したAPIKEY,APISECRETが
適切に設定されているかを確認します。

BITFLYER_APIKEY,BITFLYER_APISECRETに値がセットされているかを確認する

設定されていることを確認したら、APIKEY, APISECRETは
別の適切な場所に保管し、inputシートからは削除するようにします。

6.資産残高の取得

以上で準備完了です。あとはApps Scriptから各関数を実行することで
各取引所の現物資産残高が該当するセルに反映されます。
※デフォルトでシートに表示されていないコインについては新たな列として
自動的に追加されます。

各関数の説明

  • 資産残高の取得
    • bitflyer: bitFlyerから保有現物資産残高を取得
    • bitbank: bitbankから保有現物資産残高を取得
    • coincheck: Coincheckから保有現物資産残高を取得
    • gmo:GMO Coinから保有現物資産残高を取得
  • グラフの生成
    • piechart_coin: 通貨別保有割合を示す円グラフを生成
    • piechart_exchange: 取引所別保有割合を示す円グラフを生成 

保有資産情報の自動取得&グラフの自動生成

手動で関数を実行して資産情報を取得するのもよいですが、
毎月家計簿をつけている方などは資産情報取得とグラフ生成を
自動的にやってほしいかと思います。
その場合は各関数にトリガーを設定してあげることで実現可能です。

拡張機能>Apps Scriptを開き、
左メニューの「トリガー」を選択します。
右下の「トリガーを追加」をクリック。

毎月31日午前6-7時にbitFlyerから資産情報を取得するトリガーの設定

資産情報の取得だけでなく、グラフ作成もトリガーで自動化可能です。

その他Tips

仮想通貨の列は並び替え可能です。

使用しない取引所の行は削除可能です。

マイナーなコインについてはレートが表示されない場合があります。

その場合は別途調べて頂いたレートをレート[USD]の該当列に記入するなど対応をお願いします。

注意事項

  • 信用取引口座には対応しておりません。現物のみ対応となります。
  • 保有している暗号資産の大まかな残高を把握するためのツールとなります。税務申告の残高計算等厳密性を要する場合は専用ツールをご使用下さい。
  • 個別の環境での動作保証はいたしかねます。
  • 対応取引所の追加等、改善要望につきましてはコメント欄より承ります。 
  • スクリプトの改変はユーザー自身の判断・責任の下行ってください。
  • 当方は当スプレッドシート・スクリプトの使用によって生じたいかなる損失も保証致しません。


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